ヨットでアメリカ領へには 米国ビザVISAが必要だそうです 

肩の腱板断裂の手術から2か月が過ぎ、週二回のリハビリに通っている。ヨットのロープを引っ張れるようになるのは、あるいはヨット修理作業など力作業ができるようになるのは GW開け以降とのこと。 読書など本を手でもって読むのも 肩の緊張が強くなるので ほどほどにと理学療法士からの助言あり。毎日気が抜けたようなダラダラした生活。入院時から再び始めたNHKラジオのまいにちフランス語のお勉強はどうにか続いている。南太平洋諸島とかでも仏語で意思疎通ができますようにと。(でも語学の勉強はやはり若い時にしっかりやらないと この歳だとただの時間の無駄かもしれません。)

ヨットの補強・改造などの手を伸ばしたり回したりの力仕事がしばらくできない代わりに 少なくとも何か長期航海の準備をと、わが加東市の姉妹都市であるアメリカのワシントン州の州都であるオリンピア市のマリーナにpuget soundの航行に関する情報を入手しようとメールしたところ情報満載の親切なお返事が返ってきた。瀬戸内海なら海上保安庁からの親切な情報群と気合で何とかなりそうだが、Puget Soundは潮はもっと速くて舐めてはいけないようです。

さて、本題。 長航会の情報では、アメリカ(グァムを含む)にヨットで行くにはESTAではなくB2ビザが必要とのこと。外務省サイトにも同様の注意書きあり。ビジネスB1か観光B2ビザ必須とのこと。

B2ビザのための大使館サイトから自分で最初の電子申請DS-160を入力したのが入院前の2023年11月上旬、11月下旬に入院ベッドからPCで面接日の予約までこぎつけた。ただ、アメリカ大使館で新規導入されたビザ面接受付システム自体に不具合があったようでかなり不調なシステムだった。面接予約日を選ぶ画面まで進めなくなって、電話で3週間もかなりのすったもんだあり。

退院後に面接予約日を前倒しにしてもっと早く変更できることを発見。当初の予定の3月から1か月半早くして 1月下旬に変更した。

1月中旬にDS160に入力誤りがあったのを見つけてしまい、かつ 手持ちの写真だとデジタル申請では認識されなかったので 高校の同級生の写真館できれいな眼鏡なしデジタル写真を撮ってもらったので 情報と写真を正確に入力しなおしてDS-160を最新のものにして面接日までに新しいDS160を紐づけるように申請しようとした。ところが、2回目DS160を面接予約に紐づけしようとしたら、やっぱり不具合だらけの面接予約サイト、先月にはあった面接予約用のサイトの『予約変更』ボタン内の内容が無くなっていて、焦って試しにと予約キャンセルボタンを押してしまって、あら大変。(キャンセルボタンがあっても確認画面ぐらいあるだろうと甘い考えだったら、)いきなり領事面接予約がすべてキャンセルになってしまった。

大使館に電話とメールで事情を説明しても、無料予約日変更は3回までだそうで、2回目だからあなたはもう1回予約したら次はない。おしまいだそうだ。4回目はないので、再び最初から新規の面接予約申請して185ドルを支払うことになるとのこと。

幸い、予約変更ボタンを復元してもらって 追加支払い無しで予約日を変更。 そのあとも最新DS160番号が紐づけされないので何度もメールと電話でお願いしてようやく新DS160を先方で手動で紐づけてもらえた。

(なお、アメリカ大使館の問い合わせ電話は選択ボタン『1』の日本語ではなく『2』の英語をお勧めします。英語対応の人の方がずっと親切で親身で、分かりやすい。日本語対応の方は片言日本語で かつ 『直筆』をチョクヒツと発音し続ける中華風のアクセントでとにかく聞きづらくて分かりにくくて おもてなし精神など持ち合わせない不機嫌不愛想な対応だった。)

領事館に面接に行ってびっくり。領事館の外で行列で待つ。寒い。そのあと厳重な持ち物検査。電子機器は電話1台だけOK。電源はすべてOFFにと。書類を提出して指紋取って面接会場へ。面接は2つのブースだけが開いていて、一列縦隊で15人並んでいたので30分くらいの待ち時間かなと思って並び始めたら、結局1時間以上列に立ちっぱなしで、仕方がないので持参した小さなヨット教本を読んでました。(これからアメリカ領事館にビザ面接に行く人は必ず時間つぶしができる本を持参しましょう)。

私の前の数人はESTA申請が認められないほどの犯罪歴や不法滞在歴がある日本人か 日本滞在中の中国人で、その人たちは質問攻めに晒されて、彼ら彼女達はたじたじで、面接官の上司か通訳兼用?らしき人まで呼んでくるため たびたび面接が中断されて 順番待ちの時間が長くなったのでした。面接官と申請者のやりとりは、立って並んでいる人達すべてに筒抜けで聞こえてきます。アメリカでの10年以上前の不法滞在などでも問題にするのだと、また日本でも海外でも警察のお世話になるようなことをしてはいけないなと、この情景と尋問聴取はつくづく勉強になりました。

(ついでに思い出したのが、90年代に横田基地のフライトトレーニングセンターでバイトしてるときの生徒が東京のアメリカ大使館勤務のビザ担当官だったのですが、ビザが必要なら予約しなくても大使館のゲートから電話してもらえば、すぐに出迎えて、ビザなんかすぐに発給しますよとか言ってました。まぁ、何度も家で食事したりしていた知人だったし 9‐11前だからだったからかな?)

ようやく順番が回ってきて私の面接です。 これが実に拍子抜けで、数分の会話でvisaを発給しますとのお返事あり。提出したのはパスポートとDS160受付用紙1枚と面接予約確認書1枚だけ。そのほかの書類は何も要求されず。

いずれにしても、追加書類もややこしい質問も全くなかった。よくネットで書かれているような、収入に関する質問もなく、ただ退職者と答えただけ。日本国内に子供や配偶者などの家族がいるかも全く聞かれず。ヨットでの渡航目的に信憑性があるかどうかも特に確認されず。過去の渡米歴5回も何も聞かれず。40年以上前のビザに関しても何も聞かれず。アメリカで就労をする必要がないと説明できる資金力があるかなども、お金のことも全く聞かれず、よって何も提出せず。日本における動産、不動産を有しているか全く聞かれず。全く追加書類は何も提出せず。

こんな初老のオッサンがアメリカのような競争社会でわざわざ不法滞在するはずがないと太鼓判を押してくれたのかな?

アクリル?板を挟んで直立有動で、面接はこんな感じで

こちらから、ニコニコしながら、おはようございます。Good Morning, Ma’am. と元気よく。外国で優位に立つにはまず最初に大きな声でにこやかなご挨拶が肝心!

ちなみに聞かれた内容は (なお、私の英語力が落ちているので、会話はすべて英語でしたが両者のやりとりを正確に英語で再現できないため、日本語での意味だけを書き留めました。だって録音機器の使用はNGでしたから。許してください。)

貴方はエンジニア? → いいえ。 退職者です。(なぜエンジニアと聞いてきたのかは不明。若い時の金融機関でフィナンシャルエンジニアリングしていたわけでもないし、外為ディーリングとファンドマネージャを少しやっただけだったし。。。船の機関士でもなければ技術者であったことは一回もないけど。自宅と太陽光発電所の電気工事を自分でするのに電気工事士の免許を取ったことや子供の時からアマチュア無線をやっていることとかを書いているのをDS160に申告したブログかSNSでみつけて英語翻訳で誤訳されてるのかな?)

何しに行くの → 自分のヨットでの旅行、ワシントン州に行きます。 (あれ、目的を聞かれたけど、変な答えになってるな)

(興味津々な感じで)遠いね → はい。

何日ぐらいかかるの  → 早ければ1か月、でも少なくとも3か月分の水と食料と燃料を積んでいきます。(面接官の隣の窓口のお姉さんも興味があるのか 聞き耳を立てている)

アメリカにはどのぐらい滞在するの → 1週間かそこら。

それならどうしてESTAにしないの → ヨットでアメリカに行くときはちゃんとした正規のB2ビザが必要と言われたから申請しました。

アメリカのどこに行くの → オリンピア ワシントン

貴方にビザを発給します。お気をつけて。 → どうもありがとう。 I will.  Thank you very much indeed. You have a nice day!

面接から6日目に、ビザ発給後パスポートを発送・手渡し中間業者Ayobas Premium株式会社からメール連絡あり。面接日当日に領事館の手渡し文書にはパスポート手渡しを選択した人はIDをuploadしなければならないとの記載がありましたが、これもシステム変更になったのか、IDをアップロードする必要は全くありませんでした。必要なことは、運転免許証などの番号をフォームに入力するだけでした。そして受取日時が決定。

★注意 Ayobasの受取予約フォーム2行目のCGI Federal #とは 面接予約確認書の2ページ目のバーコード面のUID番号だそうです。(用語が統一されていないうえに メールにもフォームにも説明記載がなくて分かりにくいのでご注意ください。私はこれが分からずにずいぶん入力時間をロスしました。)

受け取り予約当日、普通のマンションのような部屋に行き、私のパスポートをもらってきました。有効期限10年のビザシール付きパスポートを。これで10年間はアメリカ領のどこにでも自艇ヨットで行けるはず。ビザはそもそも入国の保証まではされないそうですが、少なくとも問答無用の門前払いのリスクは減らせたはずです。

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プロフィール
元銀行員 元ヒコーキ野郎 元会社経営者
あげは岸本

『忠臣蔵』で有名な播州の片田舎に住むGOING GREENな農民。 趣味は狩猟・射撃・釣り・カヌー・ヨット・航空機操縦・アマチュア無線JE3LJK・薪ストーブ。 ヨットで日本一周、シングルハンド世界一周を目指しています。  最近特に凝っているヨットを中心に、日頃の感謝とボヤキを綴ります。少しだけ政治や世相も批判しますがどうかお許しください。

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