教わるときは、最後まで話をよく聞くこと。
遮るな。屁理屈を言うな。逆の立場で、経験豊富な自分が若者にせっかく教えてあげようとしている場面を想像して、教わる側にして欲しくないことはするな。
せっかくの教えを生かすためには、まずは教えてもらったことをそのまま受け入れろ。
つまらないプライドは捨てて謙虚に素直に受け入れよう。
また、小さなヨットでの航行は少人数で長時間を共にする協同作業のはずなので陸よりも気配りや譲り合いももっとうまく表現するように努めよう。
自分が教えるときは
山本五十六第一訓『やってみせ、言って聞かせてさせてみて、褒めてやらねば人は動かじ』を忘れずに。
1.着岸したら、まずは、nav light, cab, com などの使用しない電気機器のスイッチ/ブレーカーを順にすべて切って
2.エンジンを切る前に、クラッチを外したことを目視・指・ 声出し確認し、FWD全開2回でfoulingを飛ばして、 1分後に黒ノブを引っ張ってエンジンを切る。
3.エンジン運用チェックリストを作る。(そうしないとどうしても忘れてしまう項目が出てくるので) ミッションオイルもチェックすること。
4.エンジンオイル・ギアオイル・冷却水系・Vベルト・ stuffing box( エンジン始動中プロペラシャフト回転時のみ海水がポトポト入ってくる程度に締める。海水が入ってこないと熱をもって逆効果だから)(スポンジで吸い取ったビルジに油分があったら、中性洗剤1,2滴で中和してから処分する。)
5.横切り船等がある場合、スキッパーがキャビンに入っていたら、 とにかく大声で他船位置を連絡すること。待つな。すぐ叫べ! 右舷に左方向に進む遊漁船などは特に危険。 大型船からの2NMは彼らにとっては危険なぐらい近いtraffic なので、 早めに大きな角度で変針して、『こちらが針路を譲るぞ』というintentio nsを大袈裟ぐらいに見せつけよう。 それからジリジリと元の針路へただし相手船のスターンを目途に戻す。
6.加齢と共に爪が弱くなる。ロープやちょっとしたことで爪が欠けるので、 爪切りとヤスリを持っていこう。またナイフとハンドコンパスもセットで持とう。自艇を持ったら、備え付けよう。
7.買い物ができない寄港地、悪天候避難に備えて、 予備水と高カロリー非常食を常に所持すること。
8.小鳴門南の大磯崎や撫養(むや) 港近辺の浅瀬は急に波が高くなっていることがあるので、 海図通りにより安全な航路を進む。南流と南東の風で大波が発生する。 危ないかもと思ったら無理せずに戻ること。 無理して波に向かうとブローチングでヨットが転覆するから。 また、北迫近辺の潮流が激しすぎて前進できないときは艇の姿勢をそのままで少しずつ戻って広い場所で方向転換。上れないからとその場でバウを振ると思わぬ方向まで横方向に流されて危険なので、あくまでもバウは潮流の上に立てたまま下がるイメージで操船することが重要。
9.双眼鏡がエンジンの振動でうまく見えないときは、 スクワットするように中腰になって膝をショックアブソーバーにす ると振動が減って案外よく見える。
10.着岸する港に入ったら、バースに近づく前に 安全な場所で必ずレバーを後進に入れて、 ちゃんと後進が入ることと行き足を止められるかを 進行方向直角の横を見て確認すること。 着岸直前に後進が入らずに事故を起こすヨットボートは多いが、 こうして後進正常運転を確認してから着岸マヌーバーすれば安全度 が上がる。
11.folding プロペラは後進してもすぐに開かなかったりして直ちに後進反応し ないので注意。また、 前進してもちゃんと開いていないこともあるので音や振動に注意。 前進でおかしいなと思ったら短時間だけ回転数を上げて2枚あるい は3枚全部がちゃんと開くようにしてやる。
12.定置網があるところには、竹笹の目印ブイがあるので、 早めに見つける。 もちろん 最初から岸に寄り過ぎないように、 航路計画の時点から針路に注意して計画する。 ニューペックスマートの網の情報を活用すること。
13. ケンケンを引いている漁船の後ろに近づきすぎないようにする。 また、ケンケン船の動きは読めないので、とにかく離れる。
14.tailwind強風下、どうしても左舷付槍付けで着岸するときは、風上のスターンラインを舫う前に、 船を降りる前に持って降りるラインの長さを適宜確認して、更に降りる際にもラインをスタンションに絡めないように注意して( 少しでも引っかかっているとスタンションに力がかかって破損する ため・実際に根本とデッキヒンジから曲がってしまった)、スターンラインは素早くクリートにかけて とにかく行き足を止める。
15.エンジンが1GMで非力でも、風が弱くても、 セールをうまく利用すれば、速度が出て効率的な機帆走が可能。 テールウィンドのときの観音開きに。 大きいジブを使う等。
16.離岸着岸時のティラーの扱いを正確に。 効率的にヨットを転針させるには前進や後進の行き足が止まるまで は逆に舵を切らないように注意すること。単純にパワーボートのsteer and gear『舵切ってからパワー動作』 することがいつも正解とは限らないことを学んだ。
17.海図から磁方位を算出していても、 ヨットのコンパスにはdeviationがあるので、 盲目的にコンパス数字だけで操船しないこと。
18. 操舵する姿勢や位置によって真正面のpulpitとの適宜交差点 と行先の目標物でtransitすれば正確。 目標物にちゃんと向けずに、 テキトーでいい加減な前進を続けないこと。 1度の違いも大きな距離の違いになるので1度に拘って針路は正確に 目標を定め徹底的にそれを保持すること。飛行機と同じこと。(荒天時を除く)
19.コンパス手前側を使うときは、 行きたい方位数字側にティラーハンドル先端を持っていけば、 希望コースに戻れる。 舵輪なら小型飛行機と同じで逆に切る。
20.ジブセールのたたみ方を復習しておくべき。 1996年に習ったままのRYAコンペタントクルーコースはすべ てエピソード記憶になっていて、 やったという事実は覚えていても細かい内容は全く覚えていない。 すべて忘れてしまっているので頻繁に練習しなければならない。
21. 手動マリントイレの排出ハンドルを上下運動に合わせて便器(自体の取り付けが甘く)が動く ときは便器の基台を足で押さえつければ動かなくなる。 何事も諦める前に工夫せよ。
22.follding propのfeatheringを止める方法
エンジンを止める、クラッチを入れる、後進レバー、 その状態を維持する
23.ブローチングのときは、メインシートを緩めるか、luff upで対応。bearしちゃだめ。
24.舵は少しずつ、早めに、スムーズに。(緊急事態のときは別)
25.灯台の光り方も頭に入れておく、覚えておく
26.山の高さも予め覚えておく
27.『全国泊地情報』を活用する DONの泊地情報も
28. 小鳴門の灯標と海図のトランシット点に注意
29.当て舵 starboard 10 -midships- port5 なら最後のport5が当て舵
教えてもらった他の役に立つ指示 針路090 steady as she goes ヨーソロー
30.リーフの方法を覚える。1ポイント、2ポイント、 ヨットによって手順が違うので。 フックを使うのもあれば、ロープ1本でリーフするのも。
31.風上に上るときは、とにかくギリギリまで上って、 角度と距離を稼ぐこと。
32.SILVAのbearing compass type 80は優れモノ。まず進行方向の目標物を測り、 2点の場合は90度横のを次に図る。
33.先を読んでwheelを回す。舵を切る。
34.セイルはいったんシートを出して緩めて、 それから引いてtelltailがうまく流れるように調整。
35.tailwindは舵が難しい。小さく舵を使って、 chinese gybeにならないように、同じ風を受けるように慎重に。 ワイルドジャイブは艤装を傷めるし、人間にも危ないから。
36.海図の0.3とか0. 5などの水深が特に浅くなっているところに注意すること。
37.常にleeshoreを意識して 変針点でも陸地に近づきすぎない航海計画を
38.岬で変針するときは 完全にabeamに、あるいはそれを過ぎてから変針するように。 そうしないと、変針後に往々にしてどんどん岬に近づいていくから。
39.風が強くなってくることが分かっているなら、 最初から小さいjibとリーフしたメインで出航。 風が強くなってきて海上でリーフするのは難しいから。
40. エンジンを交換したらプロペラシャフトの太さやプロペラの選択も 注意。ビッチが重要。
41. 前方に島や建築物などの目標物が何も見えない針路であっても、 上空の雲の形状を目標に使って、 工夫して直進できる目視目標物を見つけること。
42.海藻・ホンダワラ・ビニール袋などを見つけたら回避。
43.漁業用ウキには長いロープがついているので、近づくな!
44.nav lights は日没から日の出まで
45.もやいをボラードにとるときは、 急ぎでとめるときは簡単なsugaさん方式で。 そのあとでyagiさん方式で舫なおせば良い。( 多度津港での恥ずかしい失敗を思い出せ)
46.着岸はFWD-STOP-REVの小刻みな繰り返し、 横を見て行き足を常に確認。速度は歩く程度。 着岸前には行き足が0になるように。 2GMエンジンなら右回転なので、 最後にREVすればスターンは左による。ただし、 風と潮の影響も考慮して。
47.バウやスターンのラインは艇が平行になるような長さで。締め付け過ぎず緩すぎず。 岸壁のときは潮汐を考慮して調整。 スプリングラインとブレストラインも必ずとること。
48.大江岸壁の狭い箇所で 反航船を見つけたら、右へ変針して、航路を譲る意思を見せてから、自艇にとって安全なコースへジリジリと戻す。
49. クランクコースなようなところはショートカットして最短線ではな く、 90度に近い変針しながら水深の最も深いところを慎重に進む。
50.入港直前には速度を規定通りに落とすこと。
51.新船が試験や最高速の場合の国際信号旗は何でしたっけ?
52. 譲り受けた艇を回航前に試運転するときは8時間ぐらいは連続してある程度高回転でエンジンを使用すること が必要。
53.その場合、 最低でも1時間ごとを目途にエンジンの状態とビルジをチェックす ること。
54.2GMは右回り回転プロペラなので、右回りの方がprop walkが利くし、 後進を使うとpivoting pointがスターン側なので回転半径も小さい。
55.自然を味方に。感覚を磨く。 速度や横流れslipを確認するためにも、 横をチラチラと見ること。 風の方向は左右どちらの頬に風が当たっているかでも分かる。
56.フェンダーが長方形なら、斜めに使うほうが効果的。
57.停泊中に風が強くなると予想される場合は バウとスターンラインを長くして、ショックを和らげる。 加えて、増し舫をすること。
58.水路協会の潮汐表を勉強すること
59.セマホア信号は英語数字手旗信号。国旗の扱いは厳重に注意して、大事に、決して国旗を地面・デッキにつけないこと。
60.ティラーは極力下方で操作、上方にあげすぎないように注意、根元に力がかかりすぎて舵が壊れるから。ティラーエクステンションを使うと遊びが多く微調整しにくい場合は、的確に舵を切らなければならないようなときはエクステンションを使わずに操船すべき。余裕があるときはエクステンション伸ばしてヒールを起こすなり、前方視界を確保するなりしながら操船するもよし。
61.航空機用ダイヤル式の定規は使いやすいけど、真ん中のダイヤルを止めているリベットが壊れると役に立たなくなるから、やっぱり井上式三角定規が使えるようになっておくべき。 同様に、外洋に出る前にはGPSがなくても位置が出せるように六分儀も使えるようになるべき。
62.waypointの通過時刻を記載したり、進んだ距離・残り距離を確認する癖をつけよう。何事も習慣なので、ボーッとクルジーングせずに、研ぎ澄まされた感覚と技量を養うつもりで真剣勝負で。
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